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日本の伝統楽器、和太鼓。この和太鼓というとても原始的な楽器を全ての人々の「健康で心豊かな生活づくり」のためにどのように活用できるのかを研究・実践・修養する機関としてNPO法人をつくり、日々活動しております。スタッフのいろいろ報告ブログです!
10月から、西宮市のとある小学校6年生さんが
和太鼓の学習を通して
「文化」って何だ?
自分たちの「よさ」って何だ?
ということを考え、深める
そして、自分自身の内面の“心”や“気持ち”を見つめたり
学級の“仲間づくり”がさらによくなるような・・・
そんな「和太鼓演奏の学習 +α」といった取り組みを、
約3ヶ月間ほどやってこられたのです。
 
その学校の先生と子どもたちには、今回のボクの研究でも非常にお世話になりました。
ありがとうございました!4bcd11e2.jpeg
 
学習成果を保護者へいよいよ発表するという前の段階になり
『子どもたちの心に響く
  おはなしか
   太鼓をうつか
    “大人の生きざま”を
      見せてあげてもらえませんかぁ・・・
       ねぇねぇ ヨシダセンセ よろしくですよー』
とお世話になったM先生に、ありがたくもあるのだけれども
非常に重要かつ責任の大きいテーマをいただきました。んー大役
イキザマ・・・子どもたちに胸がはれるほどの生き方だろうかと
心もとなくも思ったのですが
子どもたち自身はこの期間に取り組んできた学習によって
いろいろな変化・育ちがあったようで、
その自分たちの成長を確認できて、自身を肯定する気持ちが増すような
そして前へ進む気持ちを、ぐっと後押ししてあげられるような
そんなことが少しでもできればよいかな、と思い
6年生の児童、約90名に
われら一派で簡単な演奏と、ボクのつたない話しをさせてもらってきました。
 
どうせ話をするなら、
自分たちのやってきた和太鼓の学習が
どんな意味をもっていたのか、
その「よさ」みたいなものが押さえられたらなあと、
“植物の育ち”の話しと 
子どもたちの感想などを組み合わせて
お話しをさせてもらいました 
意図が伝わってたらいいんだけれども。。。
話術がたりんと反省しきり
 
それから演奏を2曲ほど。
まったくの練習なし!
わしら一緒に鳴らすの何ヶ月ぶりだ???
打ち合わせも一切できなかったから、
メンバーにショウガを携帯で直前メール。
スットントン~ スコドコ~♪ なんて20分ほどかけて
ぽちぽち打ち込んでいる、おれ・・・かっこよすぎっ!? 
携帯会社もね、勝手に入力変換機能に
口しょうが変換モードを付け加えてほしいと切に思ったものです
 
ま、それにしても、うまくいった!ほっ。。。a14222d5.jpeg
先にした話の、とにかく気持ちが大事だ!
ということに焦点を当てて、
自分たちも演奏してみた次第であります
 
最後に、子どもたちに、演奏を見せてもらいました。
各クラス、本当に一生懸命太鼓をたたいてくれて
気持ちのこもった演奏でした。
 
そして、それから数日たった発表会当日
全校生徒、6年生の保護者や地域の方々が見に来られている中
ボクも演奏を見せてもらいに行ったのですが、
よかった!
数ヶ月前とは全然ちがう表情、
顔や身体からにじみ出る、たくさんの自信や、ほこらしさ、などなど。
ストレートに そのままに まっすぐに
のびのびと 天まで届くような 天へと伸びていくような
気持ちのいい演奏でした。b58101fb.jpeg
見せてもらって、ありがとうございました。
 
 
単に和太鼓を楽しむことや、和太鼓という楽器の理解だけでなく
この小学校さんのように、学校教育の現場で
“心を育てる” ひとつの実践・学習として
和太鼓の取り組みを位置づけて、やっていただければと
強く思いながら、帰ってきました。
 
よしたく
 
 

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光陰矢の如し・・・ってbur1.jpg
昨年の暮れからお正月とほんとうに毎日が
飛ぶようにすぎています。
 
皆様には改めて、
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
 
 
おかげさまで、1月から忙しくさせてもらって
いますが、昨日17日は、防災にちなんで、bur2.jpg
大阪でイベントがありました。堂島川の桟橋で、
どんつくの子どもたちと太鼓を打ってきました。
 
 
 
大阪を元気にしたいという
NPO法人さんからお話を頂いて
「このイベントに子どもの和太鼓をぜひ・・・」
ということで、京都の北部原谷から、
電車を乗り継いで、どんつくの子どもたち
高学年チームに来てもらいました。
  
ところが、折しもインフルエンザの季節。
話がきまってからも一人またひとりと欠席が・・・bur3.jpg
ということで、ピンチヒッターに3・4年の子どもたちにも
お願いをして、10人で、元気よく太鼓を打ちました。
演目はもちろん「三宅太鼓」。
  
子どもたちも初めての
「川の上。いや、水の上での演奏」。
ちょっとドキドキしながら、
でもとっても気持ち良かったです。
 
太鼓の事前の練習はなし。bur4.jpg
私が曲構成を今日の朝考えて、現場に到着してから
素振りで確認。6年生のソロ打ちをするところは、
急遽5年生のK君が「僕もうてるよ。大丈夫」と
見事ピンチヒッターを努めてくれました。
  
大阪府の副知事さんも見に来てくださってて
(本当は、橋本知事がきはるはずだったとのこと)
一同感激!!しっかりごあいさつもしてきましたよ。
 bur5.jpg
 
演奏のあとは、ご褒美に「水上バス」にどんつく貸切で
乗せてもらいました。
みんな初めての体験で、そりゃもう、
あとはご想像通りのおおはしゃぎ!!
なにせ毎日山や木はたくさん見ている子たちですが、
船が走る川はもちろん、地上○メートルの高いビルや、
鏡のようなガラスのビルの立ち並ぶ光景なんて
・・・・船の上は、歓声の嵐で大盛り上がり。
 bur6.jpg
 
そのうえテレビのカメラマンのお兄さんも
ずっと同行していただいて、一同まるで芸能人の気分。
無邪気というか天然というか、
あまりに楽しい子どもたちの中に混じって
カメラのお兄さんたちは仕事になったんでしょうか???
 
どんつくっ子達は「また呼んでくださいね~」と別れを惜しんでおりました。    
 
のぐち

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2008/03/14
この春、「どんつく」の2年目の卒業生が
ひとりプロを目指して独り立ちする。
今年の3月は、私にとって特に感慨深い月だ。


先日練習を覗いてくれた彼と一緒に私の締太鼓を締めた。

またついでの時にでもと思っていたが、
ふと見るとうちの吉田と足を踏ん張って二人で締め上げをいた。
途中で私がバトンタッチして彼と向かい合って座った。
高校で習ったやり方があるらしく、
バチを補助棒にうまく使って私を気遣いながら、
自分は一生懸命に力を入れて縄をひっぱている。
ギギギッという鈍い音は、よく締まっているときの音だ。
非力な私はなかなかそんな音はしない。

縄は、結ぶのでなく織るように(折るように)
締めていくのだと昔習った。
縄の編み方をよく見て噛ませていくように一回一回折っていく。

私は、ひと折りひと折り折った一本一本締めた縄の中に、
この子の優しい暖かい気持ちと旅立ちの前のほんの短い時間だが、
この子との思い出が埋め込まれたようで、本当に嬉しかった。


コンコンととても優しく心地いい響きの太鼓になった。

ノグチ

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2008/03/09 日記

昨日、京都でお世話になっているチームの発表会を控えた一日練習があった。

毎年一年の集大成を家族や友達、
地域の人たちに観てもらう「ライブ」演奏会を行っている。
会場は、地域の体育館。
何もかもが保護者の手によって準備され、普段は普通のフロアが、
当日朝の短時間で見事に「舞台」に生まれかわる。
中央にシンボルマークの書かれた幕を張り、
板数枚をまさしくその道のプロの父ちゃん達が
舞台の袖幕に仕立てシンボルカラーの布を垂らす。
母ちゃん達は舞台と客席の仕切の「特別な品物?」を作る。
ある年は、「生花」ある年は、「風車」。
袖幕の板と「特別な品物」で、
フロアは、横15㍍奥行7㍍ほどの舞台に早変わりする。

客席にはゴザを敷き、ストーブを各家庭から持ち寄り
見に来てくれる人を暖かく迎えている。
バレーの審判席が、演奏会全部を録画する「特設ビデオ撮影席」になり、
得点板が照明の取り付け板。
MC用マイクとスピーカーは、どなたかの職場の借り物、
今年は私の「わがまま?」で「平台」を作って頂くことになった。
子ども全員での演奏曲をひとつ増やしたあげく、
実は太鼓の数が半端でないことをしようとしている。
新年会でその話を持ち出したとき、
「え~っ」という声(勘弁してくれよ~という悲鳴もあったか?)。
この保護者の方々には、どこかでお金を出して借りるという発想がなく、
「作る」ということになることが何とも底抜けにすごいところなのだ。
なければあるものを活用して仕立て上げる。
ビールを飲みながら、呆れられながら、
それでも父ちゃん達は何やらブツブツと(実はどうしたらいいかと)
相談をしてはった・・・。
いつかの年は、照明も確か個人持ちだったような?気がする。
演奏している子ども達にちゃんとスポットが当たるように
毎年毎年改良?がされ、
いつもその技術と工夫に私は「感歎の悲鳴」を上げてきた。

このチームの指導に関わらせていただいてもう10年以上になるが、
保護者の方々の生活も年々忙しくなってきているように思う。
昔は、練習しているところに姉弟をつれて見に来てくれて、励ましたり「檄」をとばしたり、
子どもが熱心に太鼓を打っているのを見て「涙」したり・・・
今は、お仕事や生活の忙しさで
なかなか練習をみてもらうような余裕はない感じだが、
そんな大変な中、少しずつ夜に集まって段取りの打ち合わせを重ね
「できることを少しずつやろう」というリーダーの励ましの元、
念入りな準備をされているらしい。

この日は、6年生の「卒団」を意識した特別な日にもなっている。
児童から青年になる「花道」のようにみんなでお祝いをする。
和太鼓の演奏もいつの日からか、6年生だけでの演奏をつくるようになって、もう何年になるのだろうか。
今年は4人。男子1名女子3名。4人とも6年間続けた子達である。

昨年の秋、この子達が私に相談といって話をもってきてくれた。
「先生、わたしら6年生4人で、難しい曲に挑戦したい。
どんなに難しくても最後までやり切るし、お願いします。」
6年生の女子のカラーは、所謂チャキチャキしているようなタイプではなく、
弟や妹を良く面倒みる落ちついたお兄さんお姉さんタイプの子達である。(そういえば4人とも長男長女であった。)
そんな静かな子達だけに、この子達のこころの中に内に秘めた決意というか
熱意のようなものを感じ、そのことがとても嬉しかった。
しかし、これは結構大きな宿題であった。

和太鼓の演奏はどうしても「迫力感」が優先し、
周囲の期待もそういうところに比重が大きい。
「4人の持ち味を発揮して4人それぞれの色で
ひとり一人が織っていくことのできる曲」
「ずっと続く感じのするもの」など。おおよその構想ができてから、
それはそれは色々とやってみて・・・
「よしこれでいこう」と決まったのは、2月を迎えていた。

チームの練習は月2回。
基本的には低学年と高学年の組分けでそれぞれ1時間ずつの練習時間。
しかし、実際は練習時間を小刻みに区切って色々な曲を
同時進行で練習していくことが多い。
「パズル」のような練習内容で
曲構成を覚えることは、(いいのかどうか疑問だが)
いつのまにかメンバーは得意になっている。
(出演も多く曲構成がしょっちゅう変わる)ので、
ひとつの曲をじっくりやることは結構難しい。

6年生の彼らは、毎回出る「宿題」をそれはそれはきちんとやり、
最終的には自分で自分が解るように書き直してくる子もいた。
ひとりで締太鼓を打つ女子はいち早く暗譜をしていた。
練習時間以外に太鼓に向かう姿が想像できた。
打ち方も最初は訥々としたバチの動きだったのが、
横で一緒に打っている私の動きを
「見て覚えていった」としか思えないが
(余り細かいことは言っていないのです)・・
いつのまにか綺麗なストロークで
音もしっかりとした演奏に変わっていった。
長胴を打つ3人もそれぞれのソロになるところを
たくさん織り込み1曲にした。
ずっと一緒に打ってきた彼らなので、
かけあいのような展開はお手のもの。
10分はある長い曲ができた。
この子達の未来にお日様がいっぱい照るようにと思い
「燦」という名前を付けた。(3拍子とかけて)

来週の日曜日。演奏会本番である。
楽しみでもあり、もうこの子達は「卒業」かと思うと
「さみしい」のは私も年をとったのかな?
他の学年の子達もこの時期は、
未来へのモチベーションが高まっていて何をやっても
スポンジみたいに吸収し、自信に満ちた顔をしている。

3月・・いい時期だ。
さみしいこともあるけど
子ども達の中に確実に芽吹いているものを感じる頃。
さあ、当日は精一杯楽しんで演奏しよう!

ノグチ

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